2009年 08月 14日
戦争について |
私には毎年この時期になると思いだす光景があります。それは戦争をテーマにしたドラマや特集番組が多くなるこの季節、それを見ながら「豪傑」そのものの父が涙をポロポロ流していた姿です。
父は、南方に海外出張に出かけると、どんなに忙しくても必ず時間を取って日本軍が玉砕した場に赴き慰霊の為に祈りを捧げていました。ある時、そんな父の姿を見て、現地の方が血に染まった古いメモ帳を持ってきて父に渡し次のように話したそうです。「これは戦争の時に、死の間際に苦しむ息の中、日本の兵隊さんから必死に手渡されたものです。あなたは、お見受けすると日本人なので、受け取って貰えませんか?」と言われたそうです。父はその手帳に記されていた名前と住所を頼りに、必死にその家族を捜し出し、やっと手帳を届けたそうです。家族は、その手帳を受け取り、息を引き取る最後の様子を聞いて「これで、私たちの戦争が終わった気がしました。本当にありがとうございました」と涙ながらに父に感謝したそうです。
父が戦争を思い出す場面になると、必ずと言っていいほど涙するのは、亡くなった多くの方への思いがそうさせているのだと私はずっと思っていました。しかし父が亡くなった今では、もしかしたら父は「戦争で生き残った自分をずっと責めていたのではないか」と思えてなりません。今となっては確かめるすべもありませんが、こんな父の気持ちを考えるだけで、私は心が押しつぶされそうな気持になります。
世代を超えて、複雑な悲しい気持ちを受け継がせてしまう戦争とは一体何なのでしょうか?ただ一つ確かなのは、人類が二度と戦争という選択肢を選ばないようにすること。そして政治家の決断は、時間や国境の垣根を越えて、国内外に大きな影響を残す、このことを常に心して、政治家は真摯に仕事に取り組まなくてはいけないということ。これからも我が国の内外に山積している様々な問題に全力で取り組んでまいります。
父は、南方に海外出張に出かけると、どんなに忙しくても必ず時間を取って日本軍が玉砕した場に赴き慰霊の為に祈りを捧げていました。ある時、そんな父の姿を見て、現地の方が血に染まった古いメモ帳を持ってきて父に渡し次のように話したそうです。「これは戦争の時に、死の間際に苦しむ息の中、日本の兵隊さんから必死に手渡されたものです。あなたは、お見受けすると日本人なので、受け取って貰えませんか?」と言われたそうです。父はその手帳に記されていた名前と住所を頼りに、必死にその家族を捜し出し、やっと手帳を届けたそうです。家族は、その手帳を受け取り、息を引き取る最後の様子を聞いて「これで、私たちの戦争が終わった気がしました。本当にありがとうございました」と涙ながらに父に感謝したそうです。
父が戦争を思い出す場面になると、必ずと言っていいほど涙するのは、亡くなった多くの方への思いがそうさせているのだと私はずっと思っていました。しかし父が亡くなった今では、もしかしたら父は「戦争で生き残った自分をずっと責めていたのではないか」と思えてなりません。今となっては確かめるすべもありませんが、こんな父の気持ちを考えるだけで、私は心が押しつぶされそうな気持になります。
世代を超えて、複雑な悲しい気持ちを受け継がせてしまう戦争とは一体何なのでしょうか?ただ一つ確かなのは、人類が二度と戦争という選択肢を選ばないようにすること。そして政治家の決断は、時間や国境の垣根を越えて、国内外に大きな影響を残す、このことを常に心して、政治家は真摯に仕事に取り組まなくてはいけないということ。これからも我が国の内外に山積している様々な問題に全力で取り組んでまいります。
by naomitokashiki
| 2009-08-14 00:19
| 活動報告