パリ気候変動サミット1日目 |
真夜中に日本を飛び立ち、フランクフルト経由で朝8時にドゴール空港に降り立つと‥驚いたことに、パリの街は真っ暗闇でした。調べてみると、この時期パリは日の出が8時半頃で日の入りは17時頃だそうです。
そこから大渋滞に巻き込まれ、第8回投資家ハイレベル朝食会に少し遅れて参加。にも関わらず、有難い事にすぐに発言の機会を頂きました。ESG投資(環境、社会、統治に配慮している企業を選別して行う投資)の促進に我が国が行なっている政策と実績を披露しつつ、具体例として『環境情報開示システム』の整備、『ESG金融懇談会』の開催などを案内しました。
興味深かったのは、ESG投資の物差しをどうするのか、信用性透明性の担保など、投資を得るために分かりやすく単純にどの様に工夫してアプローチしたら良いのか、我が国を含め各国政府や企業家も同様の悩みを抱えている事でした。どの地域どの職種でも、悩む事は皆同じなのですね。
その後アメリカ大使館で、ブレント ハルト在仏米国大使館代理大使とバイ会談を行いました。入口に入るとお洒落なクリスマスツリーが迎えてくれました。思わず大使と写真を一枚!米国はパリ協定は離脱していますが、気候変動の交渉には参加しています。日米協力しながら気候変動対策に取り組み、共に貢献して行こうと話し合いました。
その後は時間短縮のために移動の車内でサンドイッチのランチ。急いで、気候金融デーの会場に入ると、9月にカナダで行われたMOCA(カナダ、EU、中国主催のパリ協定実施の為のハイレベル会議)でお目にかかった懐かしい方々がいらっしゃいました。国連のパトリシア・エスピノーサ気候変動枠組条約事務局長や、フランスのユロ環境大臣とは、再会を祝して思わずハグでのご挨拶(郷に入れば郷に従えです!)やはり外交の基本は人間関係だと改めて感じました。
金融デーのパネルの前で記念撮影。なぜか私が中央にいます(笑)
会議の合間に、フランスのブリュヌ・ボワルソン環境・連帯移行大臣付き担当長官とバイ会談を行いました。MOCAでユロ大臣に依頼されていた災害対策支援に対しての返答をお伝えしました。観測衛星技術を使ったハザードマップ作りなど具体的に『フランスの呼びかけている災害対策支援に日本は協力をする』と明言すると、大喜びしてくれました。この他にも2019年のフランスのG7サミットの話、COP23の評価と今後の課題など話は多岐に渡り、まだまた話したい事があるのに‥後ろ髪を引かれる思いで再会を誓って別れました。
さて、今回のバイ会談では、環境省と相談して一つの工夫をしました。我が国が誇れる『気候変動対策技術の先進事例』を分かりやすく小冊子にまとめ、それをプレゼントとして渡す資料としたのです。
この小冊子!予想した以上に大好評で、渡した瞬間一様に『日本の技術は素晴らしい!』と絶賛され、スタッフも含めて中身を興味津々でご覧になっていました。英文で、見ただけで分かるビジュアルに訴える資料を会談の時に用意しておくと、お目にかかれなかった方にも日本の技術が簡単に幅広くPR出来ます。外交にもちょっとした創意工夫が大切だと改めて認識しました。
長い1日が無事終わりホッとしました。明日はいよいよ本番の気候変動サミットが行われ私は河野大臣と共に出席します。
その後私は、いくつかの国とのバイ会談と、低炭素・資源効率経済の為の国際会議で発言をする予定です。そして夜には、パリを後にします。
弾丸出張まだまだ続きますが、頑張ります!!